「聞いたつもり」「言ったつもり」が起きる仕組み
LINEでのやり取りで起きやすい「聞いたはずなのに伝わっていない」「言ったはずなのに伝わっていない」というズレは、文字だけでは相手の理解が見えないために発生します。対面なら相手の表情や反応で「理解できていないな」と気づけますが、LINEではそうした手がかりが極めて限定的です。
さらに、送信者側も受信者側も「自分の言葉は当然相手に伝わっている」と無意識に仮定しています。その仮定が外れていても、気づかないまま進むことが多いのです。曖昧な質問をしても「相手から連絡が来ないから、恐らく理解しているだろう」と判断してしまい、実は相手は疑問に思ったまま対応できていない、という事態につながります。
「確認」を、相手の返答内容から始める
ズレを防ぐために最も効果的な方法は、相手に「理解を確認する言葉を返させる」ことです。これは単に「了解ですか?」と聞くのではなく、相手自身の言葉で、対応内容や理解を説明させる工夫です。
例えば「〇〇の書類、明日の16時までに提出してください」という指示があったとします。通常なら「了解」という返信で済ませてしまいますが、より確実に理解を確認するなら「この書類の提出期限は何日の何時ですか?」と、相手に日時を言わせることが有効です。相手が「明日の16時です」と返答すれば、双方の認識が一致していることが確認できます。
この方法は手間に見えますが、後の連絡漏れやミスを減らすことが長期的には業務効率を高めます。
選択肢を示す質問で、曖昧さを減らす
LINEでよく起きるズレは「オープンな質問」をした場合に増えやすいです。「次の打ち合わせはどうしますか?」という質問は、相手が考える範囲が広すぎます。返答が漏れたり、想定外の提案が返ってきたりすることがあります。
代わりに「次の打ち合わせは、オンラインと対面のどちらがいいですか?」というように、選択肢を限定した質問をすることで、相手の返答が明確になり、ズレが減ります。さらに進めるなら「対面の場合は〇〇にしましょう」と、相手の回答に応じた次のステップを即座に伝えることで、解釈の違いが生じにくくなります。
「具体例」を示すと、相手の理解が正確になる
指示や依頼の内容が、相手にとって初めての業務や複雑な場合は、具体例を示すことが有効です。「良い品質の写真を5枚提出してください」という表現より「以前〇〇さんが提出した〇〇フォルダの写真のようなサイズと画角で、5枚お願いします」と、過去の事例を示すほうが、相手の理解は正確です。
文字情報だけでは「良い品質」の定義が人によって異なりますが、具体例を示すことで、その認識のズレを防げます。LINEでは過去のメッセージを引用できるため、以前やり取りした内容を示すこともできます。
曖昧な表現は「言ったつもり」になりやすい
送信者が注意すべきポイントは「曖昧な言葉を避ける」ことです。「できるだけ早く」「そのうち」「適切に」といった表現は、受信者によって解釈が異なります。「明日の朝10時までに」「木曜日までに」「この項目は〇〇の形式で」というように、具体的な時間、期限、形式を示すことで、ズレを防げます。
また、複数の指示や依頼がある場合は、箇条書きで分けることも有効です。1つのメッセージの中に3つの依頼が混ざっていると、受信者が見落とす可能性があります。改行して項目を分けると、相手も対応漏れを防ぎやすくなります。
返信内容から「ズレ」を察知する癖をつける
相手からの返信が、自分の想定と異なる場合は、そこで「ズレがある」と気づく必要があります。多くの場合、その段階で「え、そっちですか?」という追加の確認が入れば、対応が間違った方向へ進むのを防げます。
受信者側の立場からも「この指示、本当に自分の理解で合っているかな」という確認意識を持ち、少しでも疑問があれば、改めて確認を取る習慣が重要です。
まとめ
LINEでの「聞いたつもり」「言ったつもり」のズレを防ぐには、相手の理解を、相手自身の言葉で返させることが最も確実です。選択肢を示す、具体例を示す、具体的な数字や期限を書く、複数の指示は分ける、といった工夫が、これまで流れで進んでいた業務の中で、わずかな手間を加えるだけで、後々のミスや連絡漏れを大きく減らします。
Lバディなどのチャット整理ツールを導入している場合は、こうした確認内容が自動で記録されるため、後から「あの時どう言ったっけ?」という疑問が生じたときにも、確認が取りやすくなります。
Lバディ